キャッシング

 クレジットカードの機能の一つで一定の利用枠の範囲内でお金の借入れができる機能です。広い意味ではお金を借りること自体を表します。かつてのクレジットカードはキャッシング機能は取り外すことができない機能でショッピング機能とワンセットとなっていましたが、現在ではキャッシング利用枠をゼロにすることでキャッシング機能を取り外すことが可能です。

 2007年12月から実施されている改正貸金業法ではキャッシングを含む金銭の貸付に関して大きな改正が行われました。貸出金利の上限が引き下げられたことと、貸し出しの制限が設けられたことです。これらの改正はクレジットカードの審査や申込についても影響があります。
 キャッシング枠を含むクレジットカードではキャッシング利用枠が50万円を超える場合には所得を証明する資料が必要となります。そのためクレジットカード会社各社ではゴールドカードのキャッシング利用枠を引き下げるなどの対応策をとっています。クレジットカードを作るのに所得証明までは要求できないからです。

 貸し出しの制限は総量規制と呼ばれ2010年までには実施される予定です。年収の1/3までの貸付に制限されるためキャッシング機能のあるクレジットカードを申し込む場合、すでに借入残高が年収の1/3となっているとクレジットカード自体発行されなくなります。
 そのための対抗策としてキャッシング利用枠ゼロでクレジットカード申し込むことも考えられます。そもそも国が年収に対する割合で一律に貸し出し規制を行うこと自体異常なことであるといえます。それだけ多重債務者が増加し社会問題となっている証拠ともいえます。

 年収200万円の人が1/3の60万円の借り入れがあればかなり生活には影響が大きいでしょうが、1000万円の年収で300万円の借り入れがあっても生活には影響ないでしょう。しかも残高を一括で支払うわけではないので、規制するのであれば月々の収入と月々の返済額で規制したほうがより適正ではないでしょうか。

 いずれにしてもキャッシングはすでにクレジットカードの機能としては不要なものとなっています。キャッシング機能だけを取り出した低金利のカードローンが各社から発行されているからです。今後のクレジットカードはショッピング機能に特化したものが主流となるのではないでしょうか。

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