生カード

 生カードはクレジットカードのデザインを印刷した状態のカードで、この状態のカードにクレジットカード番号や氏名・有効期限などのデータをエンボス加工することでクレジットカードが利用可能になります。生カードはクレジットカード会社が業務委託している印刷会社に大量保管されていて、発行データをもとにエンボス加工を行って発送手続きを行います。

 クレジットカード会社の支店やクレジットカウンターなどで即時発行を行う場合には、支店にエンボス加工を行うエンボッサーを設置して、生カードも一定数保管をする必要があります。生カードはそのままでは利用できませんが外部に流出した場合には偽造クレジットカードが簡単に作れるので、保管も現金並に金庫などで行います。定期的にチェックを行い枚数も確認するなど保管そのものにも手間がかかるのです。

 そのため即時発行を行っている支店などは少なくなっているのが現状です。しかし最近イギリスで新型のデジタルカード発行システムが開発されました。「OC-OC」と呼ばれるこのシステムはOne Customer One Card略称でオンデマンドで高画質のデジタル印刷が可能となるため生カードを大量に保管する必要がなくなります。クレジットカード会社にとっては大量在庫を抱える必要がなくなることで経費の節減につながり、利用者にとってもデザインの幅が広がり、カスタムメイドのカードを作ることも可能になります。

 クレジットカードのデザインは昔に比べて選択できる幅が広がっていますが、生カードを保管するという現在のシステムでは自由にデザインを追加することはできません。OC-OCを利用することで経費の節減をしながらデザインの幅も広げることができるため、今後のクレジットカード発行スタイルの主流になるかもしれません。

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