第三者プロセッサー

 第三者プロセッサーはクレジットカード加盟店とクレジットカード会社のホストコンピューターを接続する通信業者です。クレジットカードを利用する場合には加盟店がクレジットカード会社にオーソリゼーションを求めますが、そのときに利用するCAT端末機の回線は、第三者プロセッサーが提供しているシステムを経由してクレジットカード会社のコンピューターに接続されます。CAT端末機は複数のクレジットカード会社の共同利用が一般的なので、1台で複数回線に接続するために、こういった第三者プロセッサーが必要となります。

 アメリカのクレジットカード業界では分業制となっていて、ブランドホルダー・アクワイアラー・イシュアー・第三者プロセッサーの四つの業者で成り立っています。日本では本当の意味でブランドホルダーといえるのは国際ブランドを持つJCBカードだけですが、国内のブランドを持つという意味ではクレジットカード会社各社がブランドホルダーです。アクワイアラーは加盟店の獲得などの加盟店業務を行う業者のことで、イシュアーはクレジットカード発行会社のことを意味します。つまり日本ではこれらの業務はクレジットカード会社一社で行っていることになります。アメリカと日本ではクレジットカード事業が普及してきた違うことから、こういった違いが生まれたのでしょう。

 日本での第三者プロセッサーの代表としてはNTTデータがあります。CAT端末機の回線はすべてNTTデータが提供するCAFISシステムによって接続されています。CAFIS以外のシステムによって接続されている端末機を総称してCCTと呼んでいますが、機能としてはCATと変わりません。CCTには VISA系列のSG-T、マスターカード系列のMaster-T、JCBカードのJET-Sがあり、国際ブランドでは独自のシステムを形成しています。

 第三者プロセッサーが必要となるのはCATやCCTなどのクレジットカード照会端末機では複数のクレジットカード会社が共同利用します。そのため接続際も複数となるため全てのクレジットカード会社と提携している接続業者が必要となるのです。現在のクレジットカードシステムではクレジットカード照会端末機は重要な働きをしています。クレジットカードのオーソリゼーションだけではなく、カード伝票の自動作成、売り上げデータの送付なども行い、24時間稼動とオンラインでの無効カードをリアルタイムで反映することでカード犯罪の防止や抑制を行っています。そのため第三者プロセッサーの存在も必要不可欠となっています。

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