クレジットカードの歴史(日本)

 日本におけるクレジットカード会社もやはりダイナースクラブで1960年に日本ダイナースクラブが設立されました。出資したのは旧富士銀行と日本交通公社(現JTB)でした。しかしクレジットカードの発行は1963年までずれ込んだため、日本におけるクレジットカード発行の第一号は丸井でした。クレジットという言葉を初めて使ったのも丸井でそれまでは月賦、割賦と呼んでいました。50代以上の方はクレジットといえば丸井と思い浮かぶかもしれません。

 日本を代表する国際ブランドのJCBが設立されたのは、1961年で旧日本信販と旧三和銀行が出資しています。JCBも日本信販を英訳したJapan Credit Bureau が語源となっています。
 当時旧通産省の方針により割賦販売あっせん業者は全国展開ができずに地方に分散していました。アプラスも前身の大阪信用販売は日本信用販売(旧日本信販)から分社してできた信販会社です。
 半世紀近く経過して今度はクレジット会社同士が合併しあう時代になったのは皮肉なことですが、もともとクレジット会社が多すぎたということが原因のひとつだと思います。

 1966年に信販会社で初めて旧日本信販がクレジットカードを発行してからは、銀行系・信販系のクレジットカードが続々と発行されます。1967年にはダイヤモンド・クレジット(DC)、住友クレジットサービス(VISA)が設立され、翌年にはミリオンカードサービス(UFJ)が設立されました。1969年にはユニオンクレジット(UC)が設立され、信販会社ではオリエントコーポレーション、セントラルファイナンス、国内信販(現楽天KC)がそれぞれクレジットカードを発行。翌年にもジャックスがカード発行を開始しています。

 いわゆる銀行系のクレジットカードはしばらく分割払いができませんでした。銀行が母体となっているため割賦販売あっせん業者の登録を通産省が受け付けなかったのです。背景に信販会社が関係していたかどうかはわかりませんが、分割払いは信販系カードの特権でこれは2001年まで続きました。1992年に銀行系カードが分割払いの代わりに導入したリボルビング支払は、当時あまり浸透しませんでしたが皮肉なことに分割払いが解禁になってからリボ払いも普及し、現在では分割払いよりもリボ払いの利用者が多くなっています。ただし、95%は1回払いの利用となっています。

 こうして歴史を振り返ってみるとクレジット業界は国家権力に翻弄されつけている業界のようです。現在でも貸金貸金業法の改正に続き、割賦販売法の改正もみこまれておりさらに規制が厳しくなりそうです。

クレジットカード総合情報TOPクレジットカードの歴史>クレジットカードの歴史(日本)
inserted by FC2 system